世界の潜水艦乗りの集まり:鶴亀 彰

No comments トピック

今日は昼にUSSVI(United State Submarine Veterans, Inc.)とISA(International Submarine Association)参加者合同で戦争や事故で亡くなった潜水艦乗りへの思いを新たにし追悼する式典が開かれました。アメリカも第二次世界大戦で50数隻の潜水艦を失ったそうですが、その大半は日本軍の駆逐艦や潜水艦、航空機、機雷当によるものでした。それらによる追悼の祈りの後、ISA参加国の同様の死者に対して追悼しました。私がたった一人参加しただけですが、日本の潜水艦死者に対しても全員が祈りを捧げて呉れました。


USSVIは同じ潜水艦乗り仲間の死を忘れないように毎年この追悼式典を行っているそうです。今日の追悼式典に参加している間中、私の頭の中には東京の東郷神社の境内の中にある潜水艦慰霊碑や佐世保にある潜水艦慰霊碑が浮かんでいました。日本は第二次世界大戦で127隻の潜水艦と1万人以上の乗組員を失いました。私の父もその中の一人です。
夜は空母ミッドウェイの甲板で晩餐会が開かれました。昨日のブログでUSSVIとISAの合同晩餐会と言いましたが、そうではなく、晩餐会はISA参加者だけのためでした。世界17ヶ国の潜水艦関係者が名残惜しそうに五日間最後のプログラムを楽しんでいました。実に和気藹々としたお互いの思いやりや友情に溢れた集いでした。17ヶ国の代表が壇上に上がり、それぞれが短い感謝の言葉を述べました。
私も日本を代表して何か喋れとの事で、私ごときがおこがましいと思いながら、私以外には日本からの参加者が誰もいないので、アメリカ在住ながら、日本を代表し、挨拶する事になりました。私は皆さんが日本の1万人以上の潜水艦乗組員に対して祈りを捧げて頂いた事に感謝しました。そして皆さんの友情が今は天上にいるであろう彼らに伝わる事を期待すると述べました。大きな拍手が起こりました。
個人個人はそれぞれ平和を望む極めて友好的で善良な人々です。自国への強い愛国心と誇りを持っています。付き合えばお互いに信頼出来る良き人々です。ところが一旦国と国の戦いが始まれば、これらの善良な人々が敵同士となり、お互いを殺し合う事になります。いかに国の指導者達の責任が大きいか実感します。善良な人々を殺人競争に追いやらないように、戦争を起こさないように、全力の努力をして欲しいものだと思いました。
私は求められるまま、日英蘭三つの潜水艦家族の間に結ばれた深い友情を参加者全員に伝えました。私の英語でのスピーチはフランス語とロシア語に通訳されました。父を三歳の時に失ったものの、現在はオランダに妹が、そしてアイルランドには父がいると伝えたら、満場の拍手を頂きました。過去の恩讐を越えて和解し、深い友情を戦争第三世代の孫達までもが結んでいる事実が、戦争の悲惨さや平和の有り難さを知る彼らに希望を感じさせるものとして響いたようです。