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2009年08月10日 09:54に投稿されたエントリーのページです。他にも多くのトピックエントリーがあります。メインページやアーカイブページをご覧下さい。
« 米系企業から独立起業—米系企業勤務で何を得るか 廣川 謙一 | メイン | 米国で従業員が会社から受け取る給料外のBenefits:多賀 利明 »ハイブリッド病の夢、空を飛べ!“ハイブリッド”:鈴木一広
はじめに:
瀕死の状態からやっと立ち直りを見せ始めた自動車業界、とは言え、主力は利益幅の少ないハイブリッド車というのは皆様ご承知の通り。
ハイブリッドもやっと長い眠りから目覚めた様です。
私どもが自動車業界に入った頃、うん十年前から自動車の将来像はハイブリッド車か、電気自動車か、と話し合ってきた夢物語ですから、、、、、、
そう、私がお世話になったデンソーはもう50年以上も前に電気自動車を出して地元のタクシー業界で使ってもらったそうです。
バッテリー技術に大きな違いはあるものの、今と大差ない構造の車です。
この時、既にハイブリッドへの夢を持つ人もあった様です。
我未だ若かりし頃、技術部の御大は流体力学が専門の方でしたが、夢を語る技術者でした。ユニークな発想と持論の持ち主でした。
「車ってのは電気で走るよりもガソリンを燃やした方が効率が良いのだから、車は今のままでいい!」
ただし、「排ガス処理の技術を極め、車の通った後には無公害どころか、草木が育ち、花々が咲き乱れる様な環境車にすればよいのだ!」
と言った人物でございました。
さて、真面目な話になりますが、今のハイブリッド車、技術ではトヨタがダントツで他社の追従を許しません。
これは、トヨタの技術で日産、フォード、マツダなどがハイブリッド車生産をしているという為だからではありません。ハイブリッドが問題なのではなく車の役割とハイブリッドのメリットの追求の深さの差であります。
そもそも、歴史からして違います。
これも大昔に聞いた話、トヨタで車の神様と言われたN氏、研究の妨げになるからと最後まで役員になるのをことわり研究に没頭。
晩年になって「へんてこな車」の絵を描いていらっしたそうですが、これが今のハイブリッド車だったそうです。今のトヨタの役員さんたちが未だ子供の頃の話でしょうか。
あらゆる商品の品質は客によって育てられます。10年間にわたるお客様の苦情がこの未熟児「ハイブリッド」を育ててくれたのです。そして車の車格や操縦性能の感性を磨いてくれます。
新型プリュース、屋根ガラスが太陽電池も兼ね備えていますから乗車前に遠隔操作で空調を作動させ、乗車時には涼しい運転席が待っています。
同じハイブリイド車とは言え、米国規格の5人乗りにトランクスペースも持ち、走行も電気とガソリンの複合にプラスした融合機能です。
燃費性能の50マイル/ ガロンは世界最高が“うたい文句”です。
でも実際には、ロスアンジェルスでの公開テストにおいて、何と空前絶後の71マイル/ ガロンを記録してしまいました。
その上、日本の様な車の低速走行社会では、電気モーターだけでの走行パターンも可能、この場合は燃費ゼロ運転の車となります。
ホンダのインサイトの追求であわてた先輩大手のトヨタが、なり振り構わず価格を引き下げたり、車格の高さや技術の優位点をPRして徹底抗戦の構えです。
これは顧客にとっては何ともうれしい現象といえます。
トヨタVSホンダの対抗、かっては企業家同士で本田宗一郎さんとトヨタの大番頭の石田さんは肝胆あい照らす仲、本田さんの経営危機を石田さんが救った話などの逸話もあります。
こんな話が残っています。
当時トヨタ向けに部品を作っていたホンダが経営危機に陥りました。
どう頼んでも銀行は融資をしてくれません。
話を聞いた石田さん、直ぐに本田さんを同行して銀行へ乗り込んだのです。
「貴方たちはホンダさんに融資しないと言うが、ホンダさんはトヨタに貴重な部品を提供されている。トヨタは車を軍政府に納入し国家のために一所懸命働いているのだ」
「ホンダさんを助けないと言うのは、すなわち貴方たちが国家に反逆すると理解するがよろしいか?」
これで話は一転、解決したと言う逸話であります。
社名がまだホンダになる以前の話ですが、さて:
トヨタVSホンダの対決:お二人が草葉の陰で何とおっしゃっていますかね~。
またまた、話は返って電気自動車の話。
かっては、電気自動車と言えど電気を作る原料の主役は石油ですから、電気車はハイブリッドと違って完全無公害車だ、とも言えません。
ただし、時代が進み水素動力、フューエルセルや第二バッテリーの発展等で、今や様変わり、正に次代の夢はハイブリッド車ではなく、完全無公害の電気自動車だという声が出ています。
ただ、日本では一日100キロも走れば用は足せますが、広いアメリカではこれでは友人や親戚の家までたどりつく事はおろか夕食に出かけるのも心配です。
せめて、一回の充電で最低500 ~600 キロは走って欲しいところです。
でも、これもインフラの整備とバッテリー技術の進歩で長時間運転や短時間充電の可能性もあって実用化も視野に入っています。
ですから、電気自動車の実用化はもはや時間の問題といえましょう。
フューエルセル―水素還元による究極の姿、この技術開発も待たれます。
電気自動車VSハイブリッド!
では皆さん、この対決はどう思われます?
面白い時代です。多分多くの皆様はハイブリッドは時代のつなぎ役、やはり本命は完全無公害の電気自動車ということでしょう。
さてさて、変人技術者に育てられた私のみる目はこうです。
安全運転ならハイブリッドが理想なのです。
理由を申しましょう!
これも又、古い話から始まります。
自動車関係の方なら、先ずSAEは知っておられます。勿論Society of Automotive Engineering (米国自動車技術会) の略称であります。
これがいつの間にか、こう変っています。
SAE-Engineering Society for Advancing Mobility Land Sea Air and Space
確か?1980年の事だったと記憶しています。
私が、まだSAEの専門部会のメンバーだった時の話です。
自動車とは何ぞや?という定義の話になりました。Automobile とは何を意味するのかの討議が始まりました。
メンバーで日本人は私一人でしたから、「日本ではAutomobile をどう訳しているのか?」という質問から話が始まりました。
「日本語の辞書では自動車となっており、Auto+mobile である筈なのに、実際にはAutomobile with wheel になっています」
「では車輪が無いとAutomobile ではないのか?」
これは議論を呼びました。
SAEの自動車技術研究の分野には建機、農機、船舶動力、スノーモービルなども含めています。
車輪を持たずキャタピラーで移動する建機、プロペラを回して移動する船舶等はどうなるのか?
将来、月や火星で地面をきざんで走る宇宙での移動物体はどうするか?
「これらはAutomobile ではないのか?」という訳です。
たまらなく楽しい議論の結果、「陸、海、空、宇宙の移動体を含む技術の研究」
という定義が、こうして生まれたのです。
話がかなりそれました。
要は、陸、海、空、宇宙を快適、安全に移動するのが、全ての自動移動体の使命であると言いたかったのです。
にもかかわらず、この安全性の重要さが陸だけには余りにも低く考えられていると思いませんか?
死者、負傷者の数からいって、海、空に比べたら、断トツなのになんとも 納得できない待遇ではありませんか?
陸を走る自動車も安全第一であるべきです。
故障-品質不良は人に不快を与えるだけでなく人を不幸にするからです。
自動車業界で働きますと当然船舶用の仕事もあります。特にフォードのマリーン部門とは長い付き合いが生まれました。
リンプモードの話
船舶関係のエンジンで安全性の設計を語る時、非常事態に対する機能としてリンプモード(Limp ―文字通り片足びっこの歩みです)が要求されます。
船は大海に出てエンジンが止まったら遭難です。
そこで、低い運転能力でも良いから港まで帰航できる最低の航行機能が必要となるのです。
車の実情はどうですか?
技術革新時代の今でさえ、何と多くの車が運転不能で路上に横たわっていることでしょう。
何千、何万もの人がこの不幸にあっているのです。
夜のハイウェイでの故障、命の危険さえ感じたことでしょう!
中にはこれが人生の岐路になった人もいないとは保証できません。
そこでハイブリッドなのです。
ハイブリッドも電池の改善、家庭電源での充電等、さまざまな改善が昼夜休み無く続いています。
電気モーターの走行分野が限りなく拡大すると、もう電気自動車なんです。
問題は電気も故障します。自動車なら大海に浮かぶ船と違って路上に放置されても良いというのでしょうか?
車にもリンプモードをつけて無事に家に帰ってもらいましょうよ!
それが出来るのがハイブリッドなのです。
エンジニヤーの良心、いやお客様への愛情なのです。
羽ばたけ!Auto+mobile 達よ!
リンプモードを持ったハイブリッドAutomobile は、もはや陸、海、空を自由に移動する事が出来る筈です。
燃料を燃やして神の与えた自然を破壊するのは非常事態のリンプモードにまかせ静かに華麗に空間移動をしましょう。
脱燃料の技術も夢物語ではなくなりました。
宇宙ステーションへの移動だって大量の燃料を燃やして危険なシャトルなんか飛ばさずに宇宙エレベーターを使う計画がいよいよ夢の段階を超え、実用化の研究課題になりました。
つい最近では、日米欧豪の合同で燃料を使わずに人工衛星や宇宙船の移動を行う研究がスタート、こちらはかなり短期間での可能性が報告されています。
人がやすやすと空間を移動する夢の実現!
もっとも鳥類はもう大昔からやっている事です。
先年行われた日本での万博、この会場で沢山のロボットが活躍しました。
ロボットと言えば、かって私が勤めていた会社では発明狂(?)の会長の発案で受付に女性ロボットが登場、もう30年以上の昔ですが、流石に冗談がきついという親会社の評価にあって、今では生身の美人女性になっていますが。
ロボットとMobile の組み合わせも面白いと思います。
万博会場で見たあの理髪店の椅子の様なロボット、実は Mobile でして個人用自動車であります。
もう一歩、進めて個人用ハイブリッド型水陸空用移動物体になればと思います。
超小型動力源を背中に背負って、既に実用化状態にある追突防止機能や自動運転機能をつければ自由に低空飛行が可能です。
もう個々の技術は実用段階ですが、空を飛ぶ以上はやはりハイブリッドのリンプモードが必要でしょう。
人は鳥と違って空から落ちると死ぬ体質になっています。
細い首で重い頭を支える体形、動物の中でも異常なこの体形は、傲慢な人間に神様が与えられた天罰ともいえる弱点なのでしょう。
何年か前に、確か岐阜大学の先生と記憶していますが、空飛ぶ自動車を作られたと思いますが、やはり個人用の小型のものが理想です。
最近、景気や環境への対応でカーシェヤーリングなどがはやっていますが、筆者の好みではありません。
Self Mobile ですから、各個人が自分の為だけに勝手に使える機械をそれぞれ持つのが理想だと思います。
経済的に良いことは大体不況を促進するようです。
ファーストクラスに乗っていたお偉方が、経費節減でエコノミーになんかに乗られますから航空機業界は益々不況になります。
この見返りは、結局エコノミークラスの運賃値上げとなってきます。
民族の危機到来か!
経営者の景気の読み間違えから大減産に入った自動車業界。特にひどいのはトヨタさんで、いち早く大減産に取り組みました。
技術投資でもホンダさんなどが環境に有利なディーゼル車開発をぶち上げる中でもハイブリッド一辺倒の対応です。
巷にいわく、「トヨタのひとり負け、トヨタのハイブリッド病」
でも、まあ、ハイブリッドも他の業界に貢献をしているのです。
乗用車にハイブリッドが採用されると直ちにトラックにも採用されました。
そしてOff Highway の建設機械、農業用トラクターや倉庫で使うフォークリフトにも採用されて環境に貢献しています。
近年話題を呼んでいる家庭用燃料電池、これだって発電所からの送電用電気とのハイブリッド活用であります。
環境保護だけではありません。経営手法にだって経営の多様化、多面的運営で、世の社長さん方々が“ハイブリッド経営の推進”などという新語さえ開発して下さっています。
さて、人間は小型ハイブリッドを背中に自由に空間を飛ぶ時代になりました。
そんなある日、北海道の北の空に突然、渡り鳥かと思われる、黒くて大型の鳥の大群を発見との通報が入りました。
でも季節柄おかしいと思ったら、何と空を飛んで日本を目指す何百、何千と言う大勢のロシア人達です。
海のある南部進出が念願のロシアはついに空を飛んで南下を始めたのです。
一方同じ頃、能登半島沖にも空飛ぶ大きな黒い群れ発見!
これは、漢民族に虐げられた中国人、貧困に耐え切れずに逃亡してきた北朝鮮の難民達です。
もはや空港でのイミグレーションや海の港での入国管理などの旧体制では、とても対応出来ない事態になりました。
これは日本の国防上の問題でもあります。
更に、テレビ、ラジオの報道では、国益の柱であった石油産業の衰退から、草木も無い山岳や砂漠での生活を捨てて「緑の楽園日本」を目指して多くのイラン、イラク人が集結を始めたとの情報です。
九州の西の空にも黒い集団があらわれました。
ベッドの中での想像が段々ふくらみ、馬鹿な夢であって欲しいと思っていた矢先階下で愛犬のほえる朝の挨拶でやっと“しゃっきり”やはり夢なんだ!
窓のブライイドを開けると朝もしらじらと明ける頃です。
早朝出勤の人が車で走り去りました。ハイブリッドではない!普通のガソリン車です。何となくほっとしたところ、向こうの角からもまた1台の車、これも普通のガソリン車です。よかった~。
Automobile 達も、まだしばらくは陸の上をもたもたと走ってくれる様です。
――夢多き年老いた自動車屋のたわごと――
2009年8月
ABPS会員 米国NC州 鈴木一広
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日時: 2009年08月10日 09:54 | パーマリンク
