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2006年09月16日 16:17に投稿されたエントリーのページです。他にも多くのトピックエントリーがあります。メインページやアーカイブページをご覧下さい。
« 話せ!しゃべれ!語れ! [中村正董] | メイン | アメリカ的交渉術 [安久和伸] »日米双方より年金を受ける法 [塚越 至]
2005年10月1日、日米社会保障協定が実効になり、駐在員を経験した方や、在留邦人の多くに、日米双方より年金を受ける道が開かれました。
その受給資格、申請手続きについて概要をまとめてみましょう。
日米社会保障協定
1.目的―二重払いの回避
従来は、両国間に協定が存在しなかったために、米国に駐在して給与の支給を受ける邦人は、米国の社会保障税(Social Security税及びMedicare税)を納める必要がありました。
一方、日本において老後の厚生年金の受給額を減額しないためには、駐在期間中も厚生年金保険料を支払うのが通例でした。こうして、日米双方で社会保険料の二重払いが発生していました。
また、日本でも米国でも(米国は10年間)、一定期間に渡って社会保険料を払い込まねば、年金の受給資格を取得できませんでした。このため、駐在期間が通常は10年に満たない大部分の駐在員経験者やその家族は、米国での保険料が掛け捨てになっていました。
2005年10月に発効した両国間の協定は、この二重払いの不具合を解消するのが目的です。
2.米国社会保障年金の受給資格
最低1.5年(18ヶ月)間社会保障税を納付した者は、日本において厚生年金保険料を支払った期間と合算して、その期間が10年に達すると米国の社会保障年金(老齢年金)の受給資格を満たします。
(日本でも、米国での納付期間を合算して納付期間が算定されます。)
尚、受給額は納付期間とその額により決定されます。
3.社会保障制度加入国の選択
米国に派遣される駐在員は、どちらか一方の国の制度に加入すればよくなりますが、その選択は次のようになります。
A) 駐在期間が5年以内と見込まれる一時派遣は、日本の制度に継続加入
B) 5年を超える(または見込まれる)場合は、米国制度に加入
C) 米国企業あるいは日系企業に現地において採用された場合は米国の制度に加入
4.米国社会制度免除手続き(上記Aのケース)
駐在員を派遣する企業は、その駐在員が日本の制度に加入していることを証明する「適用証明書」の交付を社会保険庁より受ける必要があります。これはIRSや米国社会保障局に提出する必要はありませんが、社内記録として保管する必要があります。
5.日本に帰国した有資格者の受給手続き
日本の社会保険事務所の窓口で、手続きの説明を受けることができます。社会保障番号(Social Security Number)が必要ですので、駐在当時の社会保障カード、または納税申告書の写しを持参することをお勧めします。
尚、米国社会保障局のアジア支部はマニラにありますが、在日大使館及び総領事館にても相談に応じてもらえます。
受給資格者の配偶者は、米国にて社会保障税を納付したことがなくても、半額の受給が可能です。
6.在留邦人あるいは米国籍保有者が日本の老齢年金を受給する手順
日本における最終住所、または勤務地の社会保険庁事務所の窓口で、老齢年金の裁定請求手続きを取ります。
請求に先立ち、被保険者記録照会を行い、受給資格の有無の確認を受け、回答票を入手することが必要です(代理人でもこの記録照会は可能です)。
裁定請求に必要な主たる書類(詳細は窓口で再確認して下さい)
被保険者記録照会回答票
国民年金・厚生年金保険老齢給付裁定請求書
年金を受ける者に関する事項
租税条約に関する届書(様式9)
年金手帳(紛失した際にはその旨を記した文書を添付)
所得証明書(米国における納税申告書の写し) 本人と配偶者の双方が必要
尚、租税条約に関する届書に米国における居住証明書を添付する必要があります。周知の通り、米国には住民票が存在しませんので、IRSにフォーム8802(IRSのウェッブサイトから、送付先などを記した解説マニュアルと共にダウンロードできます)を郵送し、居住証明書(フォーム6166「U.S. Residency Certification」)を入手する必要があります。米国の事情に暗い社会保険庁の窓口によっては、「居住証明」で住所が証明されるものならばよいと説明を受けることがありますが、これは単なる住所の証明ではなく、日米協定に記載された、納税者であることも合わせて証明する書類ですので、注意する必要があります。
受給に際しては、受給者の銀行口座に隔月、円建ての年金が振り込まれます。また、日本で保険料を納付したことのない配偶者も、受給資格を満たす年齢に達するとその分を加算して振り込まれます。
上記は企業より派遣された駐在員の場合ですが、個人事業主についても同様の扱いとなります。
以上
日時: 2006年09月16日 16:17 | パーマリンク
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