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2008年01月18日 11:32に投稿されたエントリーのページです。他にも多くのトピックエントリーがあります。メインページやアーカイブページをご覧下さい。
« 提携・合弁を考える - 廣川 謙一 | メイン | 国際会計基準への転換 - 低価法とは? (塚越 至) »紐育(ニューヨーク)と大阪 - 廣川 謙一
アメリカに住んで通算十八年になる。紐育(ニューヨーク)に行く度に、何故か大阪を思い出す。グランドセントラルに到着すると、大阪梅田の様な気がするし、ペンステーションに行くと、ふと難波を思い出す。中華街(チャイナタウン)の雑踏は、大阪ミナミを思い出させるし、タイムズスクエアのネオンのケバさ加減も、出している会社の名前も、道頓堀周辺などと変わらない。碁盤の目の様な一方通行の道路だって、紐育(ニューヨーク)と大阪は似ている。
人だって、紐育人(ニューヨーカー)と大阪人はよく似ているように見える。横断歩道の前に立ってみればよくわかる。どちらの町でも、歩行者は横の信号を見ていて、点滅が始まるともう歩き始める。信号が青になったときには、既に道を渡り終わっている。車だって、二車線を三台並んで走っても平気。割り込み、違法駐車、二重駐車ぜんぜん気にしない。生活ぶりも、普段は質素だが、使うときは綺麗に使う。
紐育(ニューヨーク)も大阪も実利主義だ。そして、どちらも油断していると、騙される。権威が嫌い。東京の電車の中で関西訛りを気にせずに大声で喋っている大阪人と、どこへいっても紐育(ニューヨーク)訛りを直せない紐育人(ニューヨーカー)は、似たようなメンタリティー気質
を持っているのだろう。
アメリカで成功している企業を見ると、長期に亙って成功している日系企業は不思議と関西系が多い。松下電器やサンヨーは明らかに関西系だし、ソニーも井深大氏は大阪出身、盛田昭夫氏は名古屋出身だが、大学は阪大だ。大阪の空気をいっぱい吸ったに違いない。コマツは出身こそ石川県だが、大阪の枚方が大きい。コマツアメリカで長年社長を勤め、キャタピラーをさんざん苦しめた故中村建一氏も大阪出身だ。そういえば、紐育(ニューヨーク)で会う日本人の中に関西訛りの人が多いような気がするのは錯覚だろうか。(なぜか、京阪電鉄沿線の会社ばっかりやなぁ! 霊験名水「淀川の水(サクセスウオーター)」の瓶詰でもアメリカで売ったろかな?)
大阪のコマーシヤル宣伝は、どう考えても紐育(ニューヨーク)のコメデイー話芸のノリである。大阪府警の駐車禁止の取締りのためのコマーシヤル宣伝や、キンチョー、タンスにゴン等、アメリカのギャグである。たぶん東京のエエカツコシイ広告代理店には無理。
一方、不思議なことに、日本で成功している外資系企業も、立上りが早いのは関西に最初の本社を置いた会社だ。たとえば、P&G、ネスレ、ユニリーバ等おそらく日本人は既に外資だとは思っていないほど、日本に浸透している。大阪を制すれば、日本を制す。
「モーヤン」こと山本猛夫氏は、小学校卒業後、丁稚奉公から一代で大阪いたちぼり立売堀で山善を築きあげた。花登筺の痛快小説「どてらいヤツ男」の、あの主人公の「モーヤン」です! そうそう、幸之助ハンかて、小学校卒業で、何と世界制覇でっせ。アメリカンドリーム浪花の夢どころか、ワールドドリーム世界の夢でっせ!大阪も紐育(ニューヨーク)も知恵と努力でなんぼでも成功できる。
大阪浪花のド根性は意外と紐育っ子(ニューヨーカー)の心意気と近いのかもしれない。
* * *
紐育(ニューヨーク)にアメドリという日本人向けの刊行物がある。その社主の板越ジョージさんがメールマガジンに「ニューヨーカーの条件」という連載をしておられる。読みながら、ふと大阪人を思い出した。私がここに書いたアナロジー類推は、おそらくまったくのデタラメ俗説だろうと思う。「タンツボ」と悪口をいわれた大阪と、洗練された紐育(ニューヨーク)が似ているなんて、ある訳ないじゃないか! と怒られそうだ。きっと、まだ正月のお酒の酔いが醒めていないのだろう。でも、最後に一言、「大阪人頑張れ!」
(二〇〇八年一月二日)
日時: 2008年01月18日 11:32 | パーマリンク
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